【全8種】ベトナムコーヒーの世界 | メニュー選びに活かせる種類と特徴

2023年5月23日

お土産としても人気の高い”ベトナムコーヒー”。ベトナムはブラジルに次ぎ、実はコーヒー豆の生産量第2位の国なのです。

ベトナムコーヒーと言えば、「ロブスタ種の深煎りした豆を使っているので、苦みが強く濃い」「練乳が入っていて凄く甘い」とはご存じの方も多いと思いますが、メニューの特徴や味の違いは、意外と知らない方も多いのではないでしょうか!

 

本記事では是非ベトナムで飲んでみてほしい「ベトナムコーヒーメニューの種類や特徴」についてご紹介します。王道メニューや日本にはあまり無いアレンジメニューもあり。

ベトナムコーヒーのメニューの特徴を知っておくことで、気分に合わせて選べたり、今まで知らなかった新しい発見に出会えるかと!

※2023年7月8日更新 塩コーヒーのおすすめ店情報を更新

 

【王道】ベトナムコーヒーメニューの種類

■ブラックコーヒー|Cà phê đen(カフェデン)

『Ca phe den(カフェデン)』とは、アルミ製の専用コーヒーフィルターを用いたブラックコーヒーです。日本と違い、ブラックコーヒーでも砂糖が入っているのがデフォルト。

 

ベトナムリアルガイド:TRUNG NGUYEN LEGEND

”ベトナムコーヒー”と言えば、こちらのフィルター付きのものを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。少しずつフィルターから抽出されたコーヒーが落ちてくるので、ゆっくりと待ちましょう。

通常のコーヒーと比べるとかなり濃いので、ゆっくりと飲むか、氷に入れて溶かしながら飲んでいきます。

 

近年では時代の流れもあり、フィルター付きのものではなく、そのままカップやグラスで出てくるお店が増えてきていますね。

ベトナム語:Cà phê đen(カフェデン) / Cà phê đen đá(カフェデンダー) 英語:Vietnamese Coffee

 

■練乳入りコーヒー|Cà phê sữa(カフェスア)

苦みの強いブラックコーヒーに甘い練乳を入れて飲むベトナム定番のコーヒー「Ca phe sua」。濃厚で甘く、ベトナム旅行のお土産にも人気があります。

ベトナムリアルガイド:Com Tam Nguyen Van Cu

現在は冷蔵庫がある家庭は多くなっているものの、ベトナムは熱帯気候の暑い地域・昔は冷蔵庫があまり普及していませんでした。そのため、長期保存が難しい牛乳を使うのではなく、糖分が高いことから保存性を優れた練乳を使われるようになったのです。

 

ブラックコーヒーと同様に「ホット:nóng(ノン)※付けなくても良い場合あり」、「アイス:đá(ダー)」から選べます。

ベトナム語:Cà phê sữa(カフェスア) / Cà phê sữa nóng(カフェスアノン)/ cà phê sữa đá(カフェスアダー) 英語:Vietnamese Milk Coffee

 

■ベトナム版アイスカフェオレ|Bac Xiu(バックシウ)

ミルクたっぷりで誰でも飲みやすい、ベトナム版アイスカフェオレ「Bac Xiu/Bac Siu」。元々は1950年代にサイゴン(ホーチミン市旧名)、現在のホーチミン市最大の華人街「チョロン(Cho Lon)」に住んでいた中国人の呼び方で”Bạc tẩy xỉu phé”から省略→「Bac Xiu」になったとのこと。

ベトナムリアルガイド:HIGHLANDS COFFE

一見、先ほどご紹介した練乳入りコーヒー「カフェスア」と同じように見えますが、こちらは「カフェスア」よりコーヒーよりも牛乳が多く入っています。

当時の高価な新鮮な牛乳の代わりに、お湯を混ぜたコンデンスミルクを使用していました。しかし、コンデンスミルクの味は非常に強くて甘かったため、たっぷりの牛乳に少量のコーヒーを加える「Bac Xiu」の飲み方が広まったとのこと。

 

今ではベトナムカフェの定番のドリンクですね!

ベトナム語:Bạc sỉu/Bạc xỉu(バックシウ) 英語:Vietnamese White Coffee

 

【変わり種】ベトナムコーヒー

■塩コーヒー| Cà phê muối(カフェムォイ)

ベトナム中部フエの名物ドリンク「塩コーヒー(Cà phê muối)」。苦味と甘味、塩味が調和する独特な味わいのベトナムコーヒードリンクです。

ベトナムリアルガイド:Ca Phe Muoi Chu Long

元々はフエで塩コーヒー店を経営・建築家のホー・ティ・タイン・フオン氏のレシピによるもの。現在は主にフエやダナンなどベトナム中部内のカフェで提供されていますが、ホーチミン市やハノイ市などの一部のカフェでも取り扱っています。

 

コーヒー・練乳・ミルクに塩を入れたもの、塩入りのミルクフォームが乗ったものなど、カフェによって作り方は様々!

ベトナム語:Cà phê muối(カフェムォイ) 英語:Sea Salted Coffee

>>ホーチミンのおすすめ店「Ca Phe Muoi Chu Long」

 

■ココナッツコーヒー|CA PHE DỪA(カフェドゥア)

シャーベット状にしたココナッツミルクとベトナムコーヒーを組み合わせたベトナムドリンク「ココナッツコーヒー」

南国らしさと優しい甘さのココナッツミルクと苦みのあるロブスタ種の組み合わせ。

ベトナムリアルガイド:Cong Ca Phe

お店によって違いはありますが、特にココナッツミルクがシャーベット状になっているものは、このひんやり冷たさと優しい甘さが歩き疲れた体と喉を癒してくれます。コーヒーとココナッツの香りと味わいが特に女性に人気です!

 

私もこれはベトナム在住者ながら定期的に飲みたくなる。ベトナムコーヒーが苦手な方でも飲みやすいですよ~♡

ベトナム語:CA PHE DỪA(カフェズア) 英語:Coconut Coffee

>>ホーチミンのおすすめ店「Cong Ca Phe 」のブログ

 

■ヨーグルトコーヒー|Sữa chua cà phê(スアチュアカフェ)

ヨーグルトコーヒー(ベトナム語:Sữa chua cà phê)とは、苦みの強いロブスタ種のコーヒーと練乳、そしてヨーグルトが入ったアイスコーヒードリンク。「ほろ苦さとヨーグルトの甘酸っぱさがクセになる」と現在ではベトナムのカフェでも定番のメニューとなっています。

ベトナムリアルガイド:Cong Caphe

コーヒーにヨーグルトと!?と思われるかもしれませんが、ヨーグルトの酸味とコーヒーが意外にも合うのです♡

 

この独特な酸味と甘みは好みは正直分かれるものの、ベトナムに来たなら是非試してほしいベトナムコーヒードリンクです。

ベトナム語:Sữa chua cà phê(スアチュアカフェ) 英語:Vietnamese yoghourt Coffee

>>ホーチミンのおすすめ店「Cong Caphe」のブログ

 

■エッグコーヒー|Cà phê trứng(カフェチュン)

エッグコーヒー(ベトナム語:cà phê trứng/カフェチュン)とは、ドリップしたベトナムコーヒーの上にたまごの黄身とコンデンスミルク、砂糖を一緒に泡立てたクリームを乗せた飲み物。

日本の記事を調べると”たまごコーヒー”とも呼ばれています。

【写真】ベトナムリアルガイド:Little Hanoi Egg Coffee

1950年頃にベトナム首都ハノイ市が発祥、現在はベトナムの都心を中心に広く愛されています。たまご入りのふわふわ濃厚クリームのせ、「食べるコーヒー」「液体ティラミス」と日本でも話題になったベトナム名物ドリンクですね。

 

あのとっろとろ濃厚、まるで飲むティラミスの甘くてまろやかな味わいは一度飲むと病みつきになっちゃいます!!

ベトナム語:CÀ PHÊ TRỨNG(カフェチュン) 英語:Vietnamese Egg Coffee

>>ホーチミンのおすすめ店「Little Ha Noi Egg Coffee」のブログ

 

■アボカドコーヒー|Cà phê bơ(カフェボー)

アボカドコーヒー(ベトナム語:Cà phê bơ/カフェボー)は、練乳入りのアボカドスムージ(Sinh Tố Bơ/シントーボー)にベトナムコーヒーを組み合わせたベトナム全土で人気のドリンク

ベトナムではアボカドは料理に使うことはほぼ無く、スムージーやデザートにして使うのが一般的です!

ベトナムリアルガイド:Kashew Garden Villa

アボカドの淡泊かつ、もったりとした口当たり。練乳のミルキーな味わいで調和され、そこにベトナムコーヒーを入れることで独特のコクと苦みが意外にも合うのです。

お店によってはチョコレートを入れたり、ココナッツチップスがかかっているものも!

 

正直最初の一口二口は慣れない味に戸惑うかと思いますが、これが意外と癖になる味。

ベトナム語:Cà phê bơ(カフェボー) 英語:Avocado Coffee

 

本場のベトナムコーヒーを楽しもう

定番であり、王道のベトナムコーヒーメニューから、比較的に新しいアレンジメニューを中心にご紹介させていただきました。カフェによって味わいやレシピが異なりますが、またその違いを楽しむのもベトナムコーヒーの楽しみのひとつ。

カフェ天国である本場ベトナムで、日本との違いを楽しみながらベトナムコーヒーを堪能してくださいー!

 

 

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